芸術点は満点が出る

ソチ五輪のフィギュアスケート女子は、浅田真央がSPでの失敗を乗り越え、フリーで感動的な演技を披露し6位入賞しました。

このSP、1972年札幌五輪の時にはまだなかった種目だそうです。

当時のフィギュアスケートは規定(コンパルソリー)とフリーから成り、規定とは氷上に課題の図形を滑って描くというもの。得点の割合は5割だったそうです。

札幌の恋人と言われたジャネット・リンは、その愛くるしい笑顔と容姿、確かなスケート技術で、尻餅をついたものの、芸術点は満点が出るなどして、フリー演技は文句なく1位。

カナダのカレン・マグヌセンも、その華やかな演技でフリー演技2位。

ところが二人とも、規定が苦手で出遅れました。

オーストリアの氷上の図形師ベアトリクス・シューバが、フリー演技は7位だったものの、得意の規定での大差を守りきり金メダルを獲得。

銀メダルはマグヌセン、銅メダルはジャネット・リンとなりました。

当時を知る両親によると、シューバは地味な選手でフリー演技では全然目立たず。

反対にジャネット・リンは軽快に氷上を舞い、本当に妖精さながら、マグヌセンも美人で花があったとか。

なので表彰式では、少し盛り上がりに欠けた印象だったそうです。

この二人、後のフィギュアのプログラムを変えてしまう程の影響力があったなんて、すごい選手だったのですね。